膠原病と関節リウマチ

12. 間違いやすい病気

関節リウマチと似た症状を示す病気

• 全身性エリテマトーデス
  発熱、全身の倦怠感、手足の関節の腫れ、痛み、皮膚の紅斑（頬に蝶が羽根を広げたような形が出る）、腎症状、肺症状など全身のあらゆる臓器を侵し、様々な症状をあらわします。


• 強皮症
  皮膚や内臓が硬くなる病気です。レイノー現象（皮膚の色が正常→白→紫→赤→正常へと変化する現象）、手指がソーセージのように腫れる、関節痛、こわばりも多発し、手指の変形が見られることがあります。


• リウマチ性多発筋痛症
  微熱、食欲不振、体重減少、肩や腰の筋肉痛を起こします。血液検査では、関節リウマチと同様に、赤血球沈降速度、CRPの両方が高い値を示します。


• シェーグレン症候群
  涙が出ない、目がゴロゴロするといった目の乾燥、口の乾燥や口の痛み、鼻腔の乾燥、鼻血、発熱、レイノー現象など全身症状を伴います。関節リウマチの合併症として現れることが多いです。


• 皮膚筋炎・多発性筋炎
  筋肉の炎症により、筋肉に力が入らない、力が抜けてしまう症状。手指の関節の皮膚がゴワゴワして盛り上がり、むくみ、赤い発疹が目の周辺に出ることがあります。


• 混合性結合組織病
  全身性エリテマトーデス、多発性筋炎、強皮症などの症状が混在する膠原病の重症症候群です。


• 乾癬性関節炎
  乾癬と一緒に、腫れと痛みをともなう関節炎が生じます。血液検査では、リウマトイド因子は陰性になります。


• 変形性関節症
  関節の痛みやこわばりから始まる慢性の関節症です。加齢や体重増加、スポーツや労働などで関節に負担がかかることが原因になります。

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